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2005年10月10日
民芸公演「ドライビング ミス・デイジー」
しょぼしょぼと秋雨の降る中、池袋の「芸術劇場」の民芸公演を観に行ってきました。
舞台はアメリカのまだ人種差別意識が色濃く残っているアトランタ、72歳のユダヤ人の未亡人とその雇われ黒人運転手との間に、次第に友情が育っていく過程を描いたものですが、時の推移が25年ということですので、少々駆け足の感がありました。民芸の奈良岡朋子と無名塾の仲代達矢という豪華さ。最後は認知症になって病院で車椅子生活をしているデイジーを運転手のホークが見舞うというところで終わっているので、シビアであり身につまされます。同じようにそう言って帰る人が多かったと、製作部で受付をしていた友人が、芝居がはねた後、話していました。
「女の一生」などで一人の女優が娘時代から老年までを演じ分けることがよくありますが、ここでは老年期の次第に衰えていく過程を、細かく演じ分けているといっていいでしょう。
晩年を、老年という地図のない冒険・・・ととらえ、詩集「一日一日が旅だから」を出したメイ・サートンを思い出します。
投稿者 kinu : 2005年10月10日 22:15
コメント
以前映画で見たのですが、両役者が憎い演技で、心に残っています。しゃれた映画でしたね。老人が出る映画って案外アメリカにはいいのがありますよね。からっとしてるのがいいです。
投稿者 青い石 : 2005年10月13日 17:25
老人の出る映画といえば、もう20年ほど前のことになりますが、アメリカ映画『黄昏』(キャサリン・ヘップバーン、ヘンリー・フォンダ主演)が先ず思い出されます。『八月の鯨』はイギリス映画だけど(だからちょっと重苦しく,濃厚な味わいでした)、最近では『きみに読む物語』も、確かアメリカ映画だと思いますが・・・。アメリカも、もう若い国ではなくなったのですね。
投稿者 木苺 : 2005年10月16日 21:10