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2006年07月16日

青田と半化粧 鳥・蝶・蝉たち

第3日曜日なので「歩く会」の日である。猛暑が続き、蛍を見たことで十分満足してサボろうと思ったのだが、曇り空で少し気温も下がったようなので、思い切って参加することにした。昨日の暑さの中、今日の日のために歩く道の草刈をして下さった方々(これも毎月前日に行われ、そういう人たちの地道な努力によってここが残ったのである)には誠に申し訳ない。良いとこ取りばかりしている会員なのだから。

最初は暑さのためか集まりが悪いようだったが、初めての人もかなりいて、30人近くになったようだ。その中にはNHKの趣味の園芸を担当していたマチダテルオさん(?)とその友人5人もいて、彼らは人間が造った美しい財産を見て歩くことを続けているそうで(例えば石垣の美しいさなど)、ここもその一つと思って早起きをして東京からやってきたのだという。近郊にこういう自然そのままな谷戸がまだ残っていたのかと感嘆して帰っていかれたようであった。

この日は八雲神社のお祭りの日で、歩いていく道すがら神輿に出会う。
2つの田圃はまだ健在で、80センチぐらいに育った青い稲がすがすがしかった。その上をオオシオカラトンボ(ここにはシオカラよりも少し大きいこれが多いと言う)がすいすいと飛ぶ。これは雄だとのこと。それぞれ縄張りを持っていて、それを守りながら雌がくるのを待つのだ・・・と。

鳥の声はウグイス、ホトトギス。ホトトギスはもう終わり頃だとか。どこへ帰っていくのかな・・・ウグイスはまだ残り続ける。今回はかなりの鳥がウォッチできました。見晴らしの良い尾根筋では、木のてっぺんでしきりに囀っているホホジロ、枝伝いに歩いていくコゲラ、蛍を鑑賞した池ではカワセミ(まだ羽が茶色に近いオレンジだから幼鳥だと教えられる)。声だけはコジュケイ(これは我が家でも聞こえます)。

花は白いヤブミョウガ、黄色いダイコンソウ、ヒヨドリ花、薄い紫色はヒダケサシ(?)、合歓の花はもう終わりごろだが、場所によってはまだ盛りで美しい木も・・・。真っ赤なカンナが群生しているのは老人の畑と呼んでいるところで、これは人が植えたものである。その向こうのカラスザンショウの花はブロッコリーみたい。
蛍の夜にも白く映えていたハンゲショウ(半化粧)に昼間にお目にかかる。誠に不思議は花である。白い蓼のような花が咲くころ、葉っぱが半分お化粧したように白くなる。これは花が地味なので昆虫を呼び寄せるための作戦ではないかとか・・・・。

それらの花の上を蝶も飛び交い、ここに多いモンキアゲハ、クロアゲハなど。蝉のニイニイゼミが鳴き始めていた。最近、昔はいなかったナガサキアゲハガよく見られるようになったのは、やはり温暖化のせいであろうと。

その他特筆すべきものは、樹液が出る大木が少なくなった中にまだそれを出して、クワガタもくるらしい洞にはカナブンが集まり、また同じような谷戸の薄暗いところの大木の洞にはこの間も見た野生の日本ミツバチも風の唸りのような羽音を全体で立てていた。

水中には蛍の餌になるカワニナやマシジミの姿もあり、道端ではシュレーゲル蛙という小さな青蛙も見ることが出来た。
灰色の空からは少し雨もぱらついたり、薄日が射したり、谷に入ると涼しい風も吹いてきて、歩くにはちょうど良い空模様となりました。

投稿者 kinu : 2006年07月16日 17:34

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