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2009年03月15日
初春の台峯歩き
昨日春の嵐が通りすぎ、今日は久しぶりに快晴の穏やかな日です。
このところ雨がち曇りがちの日が多く、菜種梅雨が一ヶ月ぐらい早く訪れたのではないかと言われているようですが、山歩きには恵まれた一日でした。
でも集まった人は少なく、年度替りで忙しいか、またはもっといいところへお出かけでしょうか、総勢でも15人ぐらいでした。少人数なので、のんびりゆっくりと、観察しようということになりました。
自然観察を始めるのには一番いい季節なのだそうです。まだ芽吹きの時期で、花も少なく、それゆえ自然はシンプルで覚えやすく印象にも残る。花も木も種類が多く目に付きやすい春の盛りは、目移りして覚え切れない。鳥にしても一番活発になるバードウイークの時期は、種類が多すぎて大変。この種類も数も少ない時期が、初心者にはいいのだということです。
樹木も早いものだけが芽吹きをし、咲く花も少ないこの時期、野鳥のさえずりと、越冬した蝶を楽しみましょうと言われ、皆で歩き出しました。
道すがら、垣根の下に生えている地味な草ですがヒメカンスゲの花なるものを教えられました。スゲの一種でしょうが、イヌジャラシのようなこげ茶色の穂のようなものに触ると黄色い花粉が飛びます。カヤツリグサと同様育てるのは難しいのだそうです。同じく垣根の下草のニオイヒバ、シダのようですが、葉を触るとヒバの樹のようないい香りが手に残ります。
花は、注意しなければ目に付かない、樹木の花、道端の草の小さな花たちです。
先ず高い木の枝が黄緑色に染まって見えるのがイヌシデの花。キブシの花と似ていますが、キブシはもっとカンザシ状に垂れ下がっています。これはあちこちに見られました。低木では、ヒサカキの花(これも地味で小さな黄色)、独特の匂いがある(ガス漏れの臭い、という芳しくない香り)。オニシバリの緑色の花など、教えられねば気が付きません。憎らしいほどあちこちに生えてくるアオキも雄花の蕾が目立ちます。それらの中でもピンク色で漏斗状の小さな花を下向きにつけるウグイスカグラは、名前と同様印象に残る可愛い花。
道端の花としては、お馴染みのオオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウ。田んぼの中などにも生えているタネツケバナ(小さくて白い)、これには蝶がよくやって来るとか。ヒメウズの花も小さくて白い。少なくなったとされるハハコグサ。
樹木では白木蓮の蕾、桃の花、そして大島桜の蕾が大きくふくらみ、5輪ほど咲きだしていました。花は白く、緑の葉とともに咲き出すこの桜は、里桜の母種、成長も早く丈夫で台木となるそうで、葉は桜餅の葉に使うという。なるほど清楚でしっかりした感じで、早い春の陽光を思わせます。
期待された野鳥の囀りはあまり聴かれませんでした。ウグイスは少し前からまだ下手な声で鳴き始めていますが、その他メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ(シジュウカラに似ているが、少しゆったりした囀り)。ケン、ケンというかピオ ピオというか、そういう鋭い声を立てたのはアオゲラだそうです。トンビはゆったりと青空を旋回し、2羽が連れ立つように舞っているのは、これから恋の季節になるからだとのことです。もう帰る頃のモズが見えたとのことですが、わたしは見ることが出来ませんでした。
越冬の蝶には少しだけですが遭えました。先ず枯葉色した天狗蝶、緑の草に止まっているので葉っぱに間違えそうですが、鮮やかな黄色をした黄蝶。またカワゲラの成虫とか言う小さな黒い体をした昆虫。
湿地帯の中の水溜りのオタマジャクシは、数が減っていたとか(昨日の雨で相当ぬかるんでいたので有志のみが行く)、盗まれたのではないでしょうか。
周囲の環境としては、先日来問題になっていたテニスコートの件は、市が理解を示して工事中止、会からも基金の中から醵出して買い取る事の交渉が始まったという事ですが、そのほかこの谷戸は至るところ開発の危険に直面しているようで、この地がどういう形で残って行くか思いやられます。
2009年03月02日
「はやぶさ」乗車記(つづき2)
昨日のニュースで、九州方面では最後となる寝台特急「はやぶさ」に名残を惜しむ人が大勢集まってきているさまが放映。少しだけ早く行動に移したので、あのような騒ぎに巻き込まれなくて良かった。
2月16日はまだそれほどではなく(横浜から乗車したからかな?)、向かいのホームにカメラを向ける人が数人いただけで、こちらにはカメラマンも又乗車する人もほとんどなかった。17分遅れでやってきた列車を迎えながら私もカメラを向ける。ソロの車両には大きな星印のロゴがついているので、乗り込む前にそれもカメラに収め、急いで乗り込んだ。先頭から3番目である3号車、14番は先頭乗車口に近い方だった。細長いドアが並んでいる。奇数が下段個室、私は偶数なので上段個室である。階段が数段あり、天井が下段室よりも低いはず。左側にベット、窓の下にはゴミいれを下に設置したサイドテーブル、ベッドを椅子に使う場合のテーブルが折り畳みになって右側にある。そのほか鏡、ハンガーフック、水彩画も飾られている。足元のベットの奥には荷物の収納場所、手前には毛布と浴衣、そして肝心のキイ。
こんな風に言葉で言うよりも写真をここで紹介すれば一目瞭然ですね。でも残念ながら私のカメラはデジカメでもなく、又それをパソコンに取り込む方法も知りません。又このB寝台個室の内部についてはインターネットで検索すればいろいろ出てきますし、誰でも見られます。私もこの内部については検索して、プリントアウトして来ました。その再確認でしかなかったいほど同じでした。知りたい方があればそれをご覧ください、ということでこれで描写は終ります。その印刷と自分で撮った写真とを使って、薄いアルバムを作ったところです。近しい人にはこれを嫌でも見せて、話を聞いてもらうことになるでしょう。
室内には今ではほとんど見られなくなった、昔はかならず窓の下に付いていたあの金属性の煙草の吸殻入れがありました。個室だから、今でも煙草が吸えるのかしら?でも煙草の臭いは残っていませんでした。横浜まで切符を買った人は、この部屋に入ってきたのかしら?写真を撮るだけで出て行ったのかしら?そういう人は乗るときは居なかったけど・・・。
ソロはどうも男性ばかりのようでした。マニアが多いのでしょうか。17分遅れた間に、お茶を買っていたのは正解でした。食堂車はかなり前から、ビュッフェも、売店もなくなっていることはネットで知っていましたので弁当は持ち込んでいましたが、飲み物も車内で買う事が難しい感じで、後できいたところ自動販売機も2台あるきりで、朝コーヒーを買おうと思ったところ売り切れだったのです。
朝、徳山から初めて弁当が持ち込まれ、その徳山の「穴子弁当」が美味しいということなので、それを買おうと思っていましたのに、車内放送では車内販売に回ると言いながら来ないので通路で様子を覗っていると弁当を持って通り過ぎる人あり聞いてみると、先頭で販売しているが行列ができて動けない有様という、ではと行ってみると長い行列。列車の中で行列するとは思っていませんでしたが、せめてコーヒーぐらいは飲みたいと私も列の尻尾に付き、幸い穴子弁当も手に入れました。これはなかなか美味しかったです。それも写真に撮りました。
ところが、九州に渡るに際して下関で機関車の付け替えがあり、少しだけ長い停車があるのですが、その時にはきっとカメラマンが殺到すると思い、その殺到のさまをカメラに撮ろうかなと思っていましたら、カメラが壊れてしまい果たされませんでした。
結局私の乗車記の最後は穴子弁当で幕ということになりました。
少し前から細かな雨が降り出していましたが、関門トンネルを抜けて九州に入ると沿線には雪がうっすらと積もっていました。列車はその後も遅れ(関が原辺りで一時停車)が出て結局1時間近く遅れ11時18分(予定は10時10分)に博多に着きました。