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2013年01月22日
台峯の初歩き
この冬は特別に寒く、大雪になりましたが、それがまだ解けやらぬ日曜日の台峯歩きに参加しました。雪で浄化されたような冬晴れで、その陽射しに心は誘われます。メンバーは14、5人程度、幼い子供たち3人も最後までちゃんと歩き、むしろ大人たちより溌剌としているほど。
寒いとはいえ、Kさんによれば1月にこのような雪、大雪になるのはむしろ温暖化しているせいだとのこと。なぜなら、これは通常の冬型ではなく、春先の気圧配置になっている証拠だというのです。
このように自然も異常なことが多いですが、しかしどこまでが異常と言えるのかどうか、それも難しく自然というのはどう仕様もないものであり、それをいちいち気にしても仕方なく、仕様があることだけを何とかするしかないですね…とも。
まだ雪があちこちに残っているので、その上を歩いた足跡についての話が出て、昔はこの辺りにいた野兎が、最近は全く見られなくなったという話も出ました。野兎の姿などはなかなか見られないがこの雪の季節はその足跡で追跡し、見ることができたのだとか…。
理事の一人が何年か前に見た一匹が絶滅寸前の最後の姿かも―という話になりました。
花はほとんどなく、わずかに蠟梅の黄色、それが真っ青の空をバックに陽射しを浴びてまさに蝋細工のように映えて美しい。そのことと冬場には鳥の姿が捉えやすいということですが、その中でも出会うことが稀なウソを目撃したことだけでも歩いた甲斐がありました。一列に並んで歩いている私たちの全員が皆見られるほどの時間(驚かさないように静かにゆっくり歩いたのですが)、ゆっくり雪かその下にあるものを啄んでいました。
今日は常緑樹の、葉っぱの識別をすることを主として観察しましたが、これがなかなか難しい。この地の多いタブを始めシロダモ、ヤブニッケイ、タブと似ているアカガシ、アラカシ、シラカシ、そしてスダジイ、本来はここにはなかった南の国からやってきたクスなどの葉っぱの写真と解説を手にしながら歩いたのですが、実物はその通りではないのですから。見分け方はその形だけではなく葉のふち(ぎざぎざがあるかどうか)、葉脈がどう走っているか、葉の色や艶、葉柄はどうかなど手にしたものをKさんに見てもらい教わりながらですが、なかなか覚えられません。これはもう場数を踏むしかないのです。
稲田でちょっと珍しいものを見ました。収穫はとっくに終わった田んぼに建築現場のような稲架が丸木でしっかり組み立てられているのが残っていました。それはここの田んぼ(第2と呼んでいる)の一部が手放され、干す場所が狭くなったので作らざるを得なくなったのだとか。ここには間際まで宅地開発が迫っているのでした。
大雪で倒木があり又雪の重みで頭を垂れて通路を塞いでしまった笹薮を刈り取ったりして、前日理事をはじめボランティアの人たちが整備をしてくださったことに感謝しながら、まだ雪が残ったりしているので用心しながら、何とか最後まで無事に歩き通しました。