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2008年05月01日

放逸、放散、放擲、そして放心

個展直前だ。 ずっとその中にいた絵は終ったのに、新しいヴィジョンはまだない。 空白で不安定な状態だ。 ブログに関しても、とりたてて何も思い浮かばないので、64号で一旦休刊となった「るしおる」から鈴村和成氏の見事な詩を、、、これまでに経験したことのない瞬間を捉えて、名付ける行為、、、それを積み重ねていくこと、、、結局私たちのできることはそれではないだろうか、と思えてくる。


放散—、             鈴村和成   


わずかに
引いている、とおい
鉄の一族か
片がわの頬だけに
焦げあとが、粉末が
それは
放逸だな

くろずみ、
はやまるよ
はれものや
バーベルに、ひやひやと
ちらばる、手をつかねて
鉄分の、それは
放散だな

さわいでたんだよ
いびつなのがいいんだって、
だってさ、砂鉄が
てんでんばらばらに
それは
放擲だな

ブラインドが
あいている、あてずっぽうで
鉄道でいいかな
かいなでだってね
遠心か、くれてゆくんだ
それは
放心だな

投稿者 nao : 02:08 | コメント (0) | トラックバック