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2007年04月26日

異邦人たちのパリ

 詩が書けないのに(書けないから?)、新国立美術館の「異邦人たちのパリ」展を見に行った。今日はミロの「絵画」という作品の前で思わず立ち止まってしまった。いま与えられている詩のテーマとつながっているので、刺激を受けたのだ。夢や無意識の表現ということではミロの作品は示唆的なものだった。その他ではパスキンの人物画がおもしろく、ジャコメッティの意外性のある彫刻作品にも出会えた。これらはポンピドーセンター所蔵作品なのだが、かつてパリで見た筈の作品も初めてのような気がして、まじまじと見ることになった。
 それにしても私は現代の美術作品のほとんどに、観念的なアイデアや仕掛けをまず意識する羽目になり、脳の中の出来事として納得してしまう傾向があり、これはやっぱり自分が美術の現場にわが身を置いてない故かと思ったりした。現代詩もそうだが、現代芸術が一般性を得ることの困難さは共通しているのだろう。直接的な身体性というものが追放されていって…、だが同時に、そこに別次元の興味を感じる自分もいるということなのだけど。

投稿者 ruri : 2007年04月26日 21:46

コメント

ポンピドーのコレクション、本当にいいですね。 僕も10年以上も前、ジャコメッティの作品目当てに、ポンピドーに行ったことがあります。 先日、埼玉県立近代美術館に「澁澤龍彦幻想美術館」展を観にいきました。デューラー、ルドン、バルテュス、北斎、細江英公、池田満寿夫・・・なんだか節操のない展示のようですが、とても見ごたえありました。 この美術館は広い公園のなかにあって環境もいいのです。

投稿者 y.tashiro : 2007年05月03日 18:28

幻想美術館にいって見たいのですが、間に合いそうもないので、ネットで内容だけ見ました。残念。見たいみたいと思いながら、結局見られない展覧会がたくさんあります。

先日、tashiroさんの画のイメージから、「冬馬」という少年(カラス)の出てくる詩を書きました。

投稿者 ruri : 2007年05月08日 17:50

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