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2013年05月31日
あすの朝
NHKBS3のクラシック倶楽部をときどき見る。
今朝はラチャ・アヴァネシヤンのバイオリンとリリー・マイスキー(父はミーシャ・マイスキー)
のピアノによる曲をいくつか聞いた。
そのなかでチャイコフスキーの「あすの朝」という曲が印象的だった。静かである分だけ、さま
ざまのイメージを呼び起こしていった。リリー・マイスキーが(父と何回も編曲を重ねた曲だった)
という。彼女も好きなのだ。
「あすの朝」はそれぞれの人の心の中にそれぞれのイメージで沈んでいるだろう。期待に満
ちた明日もあれば、無関心な明日もある。もはや出会えない明日の朝…もある。死者にとって
の明日とはなんだろう、残されたものにとっての明日とは?とふと思う。
2013年05月30日
花の季節
横濱平沼橋のイングリッシュガーデンの薔薇園を初めて見に行った。
写真をたくさん撮ったのだが、実物があまり素晴らしかったのでかえって載せる気にな
らなくて残念。写真の腕がないということだけですが。
視界にひろがる薔薇・薔薇・薔薇のパレードに、まぶしくて少し草臥れる。薔薇は濃密な
人工の花だから野の花のように心を解き放ってはくれない。
梅雨入りが早い今年、それでも我が家のバルコニーには、今、ノカンゾウのオレンジ色
の花が満開。5,60輪咲いている。ノカンゾウは一日だけの花。ワスレグサ(萱草)
というその名のように、あるがままに一日を咲き切って交代していく。
この季節だけのあかるい風景に浸りたくて、リビングの窓を開け放ち風を迎える。
もうじき百合の花が開きそう。
2013年05月10日
信州の旅
気が付いたら長いご無沙汰をしていました。
その間に、春が過ぎて、もう夏みたいな季節になりました。
4月上旬に兄が急に他界して、周りの風景が一変したような一か月を過ごしました。
数日前に、兄の愛した信州のホテルを訪ねてみました。白樺の林に囲まれた蓼科高原の
静かなホテルでした。兄が訪れるたびに泊まっていたという部屋に泊まり、遠くに、南アルプ
ス、美ヶ原、そして北アルプスの山なみをはるかに眺めて過ごしました。
死者はもう戻ることはないのですが、その記憶だけはあの林や湖にまた戻ってくるような
気がします。なんだか立原道造の世界みたい!ですけれど。