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2009年10月22日
ヌード
ヌード
これは多分私が貴女に贈る残像
見栄もなく
ステータスも持たず
金もなく
あるのは
恥じらいの表情 舌足らず
ブラのはずし方さえぎこちなく
スカートの下の黒のガーターベルトに
顔をうずめて舌を這わせると
月に花は咲いた
君は人間にはじめて抱かれたのだと言い
私が初めての人になったのだと
小さく 笑った
あれから幾つもの夜を重ね
嘘を纏い
偽りの口付けを交わし
狡猾な詐欺詩を耳元で囁き
罪悪感は欲望のはけ口に手を結び
簡単に身体を暴く盛りのついた狂犬に
君は追い詰められた
別れ話など何百回繰り返しても
お互いを求め 二人は腐敗し死んでゆく
逢えなくなった今
真実が胸に問いつめるのは
初めての夜の白すぎた二つの裸体
向き合った二人は纏うものすら見つからなくて
おそろしいほど素っ裸だった
これからは貴女に贈る最後の残像
魂なら あの世に呉れてやる
愛する女(ひと)よ
最後の願いだ
私が死体になったら
ピエタのような一枚の夢たずさえて
あの夜のまま 逝かせてくれ
これが愛に向き合った裸の残像である
投稿者 つるぎ れい : 2009年10月22日 01:26
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