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2010年09月08日

どうしてこの詩人が好きなんだろう?

ニューヨークから帰る ジェーン・ケンヨン 矢口以文訳


こってりした味の食べ物と
熱すぎる部屋での遅くまでの話し、
それにぼろをまとって夜を過ごす人間の形と
生ゴミとの間を歩きまわつた三日三晩の後で、
自分の玄関に、
自分の木造の階段に帰ってきた。

最後の赤い木の葉が大地に落ち
霜が ベランダ横に生えたハーブや
アスターを黒く染め上げた。空気は
静かでひんやりとしており、枯れた草は
畑に平たく横たわつている。ゴジュウカラが
木の粗い幹をらせん状に降りる。

クロイスターズではしなの木に描かれたピエタを
眺めながら 私は敬虔な気持ちに浸ったー
槍に突き刺されて力を失った御子を
マリアがひざに抱いている。しかし誰かがホテルの方から
房のついた日よけの下にを歩いて近づき 私に
「不幸せな者にお慈悲を」と声をかけた時、急いで背を向けた。

今 木の皮と苔の小さなかけらが
小鳥のくちばしと爪の下ではじけて
既に落ちていた葉の上に落ちるのに私は耳を傾ける。
「あなたは私を愛するのか」とキリストは弟子に聞いた。
「主よ 私が愛するのを
あなたはご存知です」
    「それなら私の羊を養いなさい」


 Back from the City
After three days and nights of rich food
and late talk in overheated rooms,
of warks between mounds of garbage
and human forms bedded down for the night
under rags,I come back tomy dooryyard.
to my own wooden step.

The last red leaves fall to the ground
and frost has blackend the herbs and asters
that grew beside the porch. The air
is still and cool,and the withered grass
lies flat in the fileld. A nuthatch spilals
down the rough thunk of the tree.

At the Cloisters I indulged in pieta―
Mary holding her pierced and desiccated son
across her knnes; but when a man steped close
under the tasseled awning of the hotel.
asking for “a quarter for someone
down on his luck.”I quckly turned my back.

Now I hear tiny bits bark and claw.
break off under the bird's break and claw,
and fall onto already-fallen leaves.
“Do you love me?”said Christ to his disciple.
“Lord, you know
that I love you.”
“Then feed my sheep.”


どうしてこの詩が好きなんだろう?まず開かれていて世界中の誰にも理解出来ると思うから。少し平凡なぐらいスタンダードというかオーソドックスだからだろう。仏教語の
「般若波羅蜜多」ではわからない。「言葉を越える」という言葉よく使われるか゛、それで何かが曖昧になるのでは?と考えてしまう。「シャローム」というのも面白い。
しかし、“Do you love me?”詩人がこの言葉をつかうときに読む人が何かを感じるのは確かだから。詩はいのちだから。それに個人だから。








投稿者 yuris : 2010年09月08日 20:27

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