昨日(7月8日)の夢(循環する水)

 田舎の今は空き家になっている親戚の家に上がり込み、勝手に寝てしまう。朝になると、誰にも知らせなかったのに、親戚の子供たちがちゃんとやってきて、歓待してくれた。居心地がいいので、そのままこの家に住みつくことにする。
 妻といっしょに、その家の二階の窓から集落を見下ろしている。家並みをめぐる道路には水が流れている。一段高い道路は左から右に、それと隣り合って一段低い道路は右から左へと水が流れているが、二つの水流はけっしてお互いの流れを乱すことがない。こうして、村の道路を水は循環し、不要なものは村の外へ流し出し、必要なものは中へ運び入れるのだ。なんて精妙な水の循環なのだろう。「水が豊富だね」と、ぼくは感心して妻に話しかける。
 窓から見下ろせる向かいの家は村の寄り合い所になっているらしい。道路を村人たちが何人かやってきて、ぼくらのすぐそばを通って、その家に入っていく。ぼくらは彼らに見つからないよう、その場で石のように体を固くして、気配を消そうとする。しかし、ぼくのすぐ脇を通り過ぎたおばさんがいて、さすがに彼女はぼくの気配に気づいたらしい。しゃべっていた会話をふと止めて、じろりとぼくの方をにらむ。

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