7月12日の夢(電車と写真館)

 どこか沖縄のような亜熱帯の気候の街で電車に乗っている。もうすぐ駅だというのに、電車は停車してしまい、なかなか動かず、車掌からの車内放送も全くない。窓から見える目の前の信号が赤から緑に変わり、電車はようやく動き出した。左にカーブしていくと、右側にすぐ目指す駅が現れた。ものすごく時代物の黒塗りの商店建築で、ほとんど国宝級の感じの駅舎だ。
 ぼくはこの街の学校の講堂で行われるお芝居を見に行くつもりで、1時間前に電車に乗ったのだが、途中で電車が遅れたため、開演まであと15分しかない。おまけに駅から出ているとばかり思ったバスもなく、会場まで歩いていかなければならない。
 どうやら徒歩で、なんとか時間前に会場に着けた。大広間のようなところに荷物を置いて、腰を落ち着ける間もなく、急いで講堂に向かう。と、ここで夢の筋書きが変わってしまい、会場は古い写真館になっている。やはり年代物のなんだかごちゃごちゃした玄関は無人だが、ここでは写真館の老主人が撮影した古い写真が展示されていて、入口でその写真を絵葉書にしたものを土産物として、セットで持ち帰ることができる。セットは二種類あり、ぼくをはじめとする殆どの入場者は左側のたくさんプリントの置いてあるセットを集めるが、一人だけ右側のセットを集め始めた男がいた。しかし、彼の選んだセットには在庫の切れているものもあり、完全には揃わない。困ったなとみんなで騒いでいるところに、老主人とその夫人ら家族の人たちが二階から階段を降りてきた。彼らは一階の別の部屋へ向かおうとするが、ぼくらは「ちょうどよかった」と彼らを呼び止め、こちらのセットの在庫を尋ねようとする。

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