10月27日(オペラ座トイレの夢)

 トイレに行きたくなった。誰もいないがらんとした建物に入り、階段を上がった二階のロビーにうずくまって、大きい方の用を足し始める。和式の便器なので、足を踏ん張ると、どうしてもバランスを崩して、倒れてしまいそうになる。そこですぐ目の前にある壊れかけた雨樋のようなものに額を押し当てて、倒れない工夫をしていると、目の前に若い母親に連れられた幼児の兄妹が現れた。兄の方がぼくを指さし、「こんなところに頭をつけるの、危ないんだよねー」と母親に言う。よけいなお世話だ。無視して用を足し続けると、以前会社でお世話になった人や、一流の音楽ライターの人たちがどやどやと周囲につめかける。どうやら、ここは外国の有名オペラ劇場のロビーらしい。用を足すぼくをはさんで、先輩の女性ライター二人が会話を始めた。これは大変だ。二人に挨拶しなくちゃと、用を足しつつ懸命に顔を二人に振り向け、目線を合わせようとするのだが、どうしてもタイミングが合わず、とても気まずい思いをする。

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