2月9日の夢(Yさんと船に乗る)

 70代の老詩人であるYさん(男性)と舟に乗っている。ポートをちょっと大きくしたくらいの舟。渡し舟なのだろうか、ほかにも沢山の乗客が乗っている。ぼくは乗船口のところに席をとっていて、Yさんはもう少し中の方に座っている。舟はもっと大きな船(外国航路にも就航するような本格的な汽船)に横付けされていて、その大きな船には料理が用意されている。ぼくはその料理を取りに行くが、料理といっても食パンと、それに塗るための花の形をしたバターだけだ。Yさんが何の脈絡もなく、「最近のホールは残響は何秒くらいが多いですか」と、ぼくに質問する。ぼくは「2.1秒くらいが殆どです」(現実にもクラシックの演奏に最適な残響時間は、2.1秒くらいと言われている)と答える。話しながら、バターをもう一個取りに行こうとするが、バターはあと一個しか残っていない。これはYさんの分だなあと、ぼくは思い直し、取る真似だけをして、実際には何もとらず席に戻ろうとする。するとYさんが再び「最近のホールの残響は何秒が多いですか」と質問する。ぼくがまた「国内では2.1秒が殆どですよ」と答えると、Yさんも「多いですな」と言う。「ピアノの演奏にはそれくらいないと」と、ぼく。Yさんも「そうでしょうな」と応じる。そんな問答をしながら席に戻ると、あらら、ぼくの座っていたあたりは、パンの皿を持った他の乗客たちがぎっしり立っている。それを何とかかきわけて元の席
に戻り、ぼくはYさんと食事を続ける。

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