10月8日の夢(松田聖子の講演テープ)

 会社の新しい部署に配属された。すると、そこにはクライアントである某楽器会社の販売業界各社の重役クラスの人たちがたくさん送り込まれてきて、たちまち最重要部署になってしまった。そういうVIPたちと一緒に仕事をするのは、かったるくていやだと思う。
 とりあえず、よく聞こえない一本の録音テープをもとに、原稿を書かなければならない。テープには今をときめくアイドルや有名人のインタビューが断片的に収録されているが、それぞれの境目がはっきりせず、一体何人分のテープなのかもはっきりしない。
 その仕事をするために、夜遅く部署に戻ると、ほかのスタッフたちは殆ど、もうオフィスの床に布団を敷いて寝ている。しかし、ぼくはとにかくその仕事をやり終えたいと、ただ一人大きなテープレコーダーと格闘する。だが、テープで聞いた言葉を記録する紙がなく、しかたがないので、床に敷かれた上等そうな絨毯に大きな文字で記録していく。この絨毯にいたずら書きをしたことで、こないだも誰かが怒られたばかりだが、しかたがない。それに、起きているスタッフが時々ぼくの方を見るが、誰もとがめるふうではない。
 おおよそ、テープすべての記録が終わったと思う。だが、本当に全員分できたのだろうか。どうも自信がない。特にメインの講演をしている松田聖子の話はとんちんかんで、これを原稿にするにはうまくぼくが創作してやらないと駄目だろう。

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