海外旅行に行くと、なぜか最後の日に夢を見るということが多いです。これは昨日の朝、大連で見ていた夢。
(8月18日、大連で見た夢)
ぼくは今、スイスアルプスの山中で開かれている国際詩祭に来ている。世界各地の詩人たちが自国語で自作の詩を朗読している声が聞こえる。一瞬だけ、聴衆の中に死んだ母の姿が見える。S誌の編集委員会の同僚であるOくんと、会場に向かうカートに乗り込む。乗りながら、ぼくはこれが夢であることを感じている。だから、夢日記に今体験していることを書こうとするが、夢日記はもう全部のページが埋まっていて、書くスペースがない。たまたまノートには紙が一枚はさまれており、その紙には書き込むスペースがある。ぼくはほっとして夢を書き込み、そこにやっと全部夢を記録したと思うが、次の瞬間、それは夢で、ぼくはまだ一字も夢を記録していないことに気づく。ぼくはすっかり頭に来てしまい、ぷりぷりしながら「ぼくは降りるからね」と言って、カートから一人降りる。通路のソファに座り込んで、今度こそ夢日記を書こうと思うが、やっぱり書くスペースが夢日記にはないのだ。そこはもう詩祭の会場の近くで、大声で詩人たちの朗読が聞こえている。出演する詩人たちが大勢やってきて、次々とソファに座る。その間にまた、ぼくは自分が夢日記を書いたと思うが、よく見ると、それはきれいな赤い和紙でできた便せんで、明らかに女の子用のものだ。こんなものがぼくのものであるはずがない。慌てて、ぼくはそれを目の前にあるベンチの隙間に押し込んで、隠してしまう。
ぼくがファンの女性アイドル歌手(実在しない)が、彼女の在籍する高校の文化祭で受付をしている。雨が降っている中、ぼくは彼女に会うために長い石段を降りて、その受付の場所にようやくたどり着く。ところが、受付をしていたのは、彼女とは似ても似つかぬ初老のおじさんではないか。ぼくは慌てて回れ右をして、石段をまた登っていく。
(ついでに旅の報告)
今回は12日に大連に着き、旅順の日露戦争遺跡を見学した後、17日まで夫婦二人列車を乗り継いでシンヨウ(日本統治時代の奉天)、長春(同・新京)、ハルピンまで行ってきました。その後飛行機で大連まで戻り、18日の午後、帰国。
もちろん言葉が通じないので、スルーガイドに付いてもらいましたが、もろに中国の市民と日常を共有できたのが面白い体験でした。駅の売店で20元出して4元の水を買うと、6元しかお釣りが来ず、抗議すると悪びれずに10元また差し出すとか、他の国とはちょっと違う国民性を実感しました。
中国は四度目ですが、前回来たときと明らかに違うのは、街にごみが一つも落ちていないこと。ゴミを投げ捨てると、罰金をとられる法律が出来たそうで、警察官が目を光らせ、たえず清掃係の人がくまなく落ちているゴミを拾っています。五輪対策の一つなんでしょう。それと、あんなにいたホームレスや物乞いの人が一人もいません。ぼくの勤めている千駄ヶ谷なんて、ゴミとホームレスだらけなので、びっくりしました。各地の路面電車にも二度乗ってみましたが、たとえ車体は木造でも全車、パスネットで乗ることができます。これにも仰天。中国の電子化はいっそうすさまじい速度で進んでいました。
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4回も行ってるなんてうらやましいですね。大連はこのところ日本の人や企業がどんどんふえているそうですが、オリンピックとは別にやはり郷愁のようなものがあるんでしょうね。住むとしたらどうなんでしょう。
うーん。郷愁はどうなんでしょうね。日本統治時代はぼくらの世代でさえ生まれる前の話だから。かつての日本人街は金沢の昔の街並みみたいに、妙にきれいに復元されていてブキミでした。実際に中国市民に混じって何日も列車の旅をしてみると、国民性の違いを痛感します。定住するとしたら、やはり日本人は固まって住まないと生活しづらいでしょう。
ありがとうございます。”大連 ブログ 日記”で検索したら日本人による現地発がけっこう多くびっくりです。”大連夢日記” も5~60万件中80番目ぐらいに入ってましたよ。近く行ってみようと思っています。
大連は港町だし、ちょうど横浜のような感じ。街のセンスもいいし、気候も穏やかですね。しゃぶしゃぶがおいしいですよ。