12月6日の夢(バスの中)

 会社が移転したのだが、移転先の住所を書いたメモをなくしてしまった。確かこのあたりのはず・・・と、原宿の裏町をあちこちさまようが、どこにも会社は見あたらない。
 
 バスがやってきた。だが、バス停の前の路上には、「工事中」を示すバリケードが置かれている。中国人たちが工事をしているのだ。彼らは近づいてきたバスを見て、あわててバリケードを別の場所に移す。
 バスに乗ろうとすると、係員が「バス停の前に置いてある電光掲示板を見るように」と促す。「そこに座席が指定されている」という。なるほど、バスの座席表がちかちか動く豆電球の光で浮かび上がっている。だが、そこには今朝会った三人の乗客の席が指定されているだけで、ぼくの名前の書かれた席は見あたらない。係員は「名前の書かれていない人は、EX(エックスと発音する)といい、一番奥の空席に乗って欲しい。一番奥だから、一番先に乗ってほしい」と言う。ぼくは電光看板に描かれた座席表をよく頭にたたき込んでから、バスに乗り込む。車内にはシャッターが降りている。それを押し上げると、ガラガラと音楽的な音を立てる。中は、ぼくに好奇の眼差しをそそぐ中国服を着た弁髪の少女たちでいっぱいだった。

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