7月5日の夢(ピアニスト取材)

 ピアニストのコンサート取材に、ベテランカメラマンのU氏、その助手、ライターのぼくの三人のチームで、車で出かける。途中、何かの建物に入って、休憩をする。時間が迫っているのに、他の二人がのんびりしていて、なかなか出発しようとしないので、不安になる。しかも、地図をなくしてしまって、どう行けばよいのか分からない。おまけに、ぼくの着ているスーツは、ズボンの股に穴があいてしまっているし、あちこちすり切れてビリビリだ。さらに、車もぼくら自身も乾いた泥にまみれて、さんざんの有様だ。これで、ピアニストの前に出られるのだろうかと、途方に暮れていると、いつのまにかぼくを残して、他の二人だけで取材に出発してしまった。
 やがて帰ってきた二人はぼくに、コンサートで意地悪なことで知られる女性ライターに会ったと言う。「二日続きのコンサートで、昨日の方がいいプログラムだったのに、私は仕事で行けなかった。今日は私は自費で来ました。あなたたちは仕事でこられていいわね」と皮肉を言ったというのだ。おまけに、取材相手のピアニストは「今日は時間がないので、明日どこそこへ来るように」と言ったという。こんな惨めな格好で会わずにすんだのはいいが、明日は日曜日なのに仕事なのはうんざりだなと思う。

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