7月6日の昼寝の夢(詩人の宴会)

 大きな蕎麦屋か料理屋の二階の座敷で、有名詩人たちの宴会が開かれているので、後からぼくも顔を出してみる。詩人の宴会の会場らしく、つましい畳敷きの古い座敷がいくつか並んでいて(旧神楽坂エミールのような感じ)、それらの部屋の間の真ん中に、畳二畳ほどの小さな間仕切りのない部屋があり、そこで幹事役らしい女性詩人二人が座卓に向かってひっそりと飲んでいた。座卓の上や二人の周りの畳の上には、沢山の伝票が散らばっている。周囲の部屋で飲んでいる沢山の大詩人たちの伝票を、二人がすべて預かっているのだろう。
 ぼくは喉の乾きを覚え、自分も詩人の一人なのだから、この伝票のどれかに割り込んで、何か飲みたいと思い、何枚か伝票を手にとってぱらぱらめくってみるが、すぐにそんな必要のないことに気づき、座卓の上の飲みかけの瓶を探って、ちょうどコップ一杯分残っているウーロン茶を見つけた。「何かぼくにも飲ませてね」と彼女たちに声をかけた上で、ぼくはウーロン茶をコップに注いで飲み干す。

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