10月4日の夢(沖縄合宿)

 沖縄のある島で合宿をしている。合宿といっても、知らない人たちばかりで、それも老若男女さまざまな人たちといっしよだ。
 その中の一人の女性から書類を渡される。書類には「本来この島に入ることの許されない息子の入島を(   )の保証により許可する」と書かれていて、この(  )の部分にぼくの署名がほしいという。もちろん、署名する。自分が誰かから必要とされ、信頼されているという事実に感動する。
 それにしても、島の景色は素晴らしい。海面下に隠れた珊瑚礁が緑色に輝いている。激しく叩き付けるように水しぶきを上げて、スコールが大地を濡らす。ぼくは島一番の景色を眺めたいと、道路を歩いていく。ここから、その景色が見えるはずだという地点に到達するが、そこからはまだ見えない。もう少し先にその地点がある。そこへ到達すると、まだもう少し先だ。その繰り返し。
 帰り道、嵐が接近しているらしく、海が荒れている。高潮が侵入してきて、家々の土台を洗って、どんどん内陸に川のように流れ込む。来たときは、水のない海岸だったのに、今は沖に高い波頭が砕け、海水が足下をすくいそうに押し寄せてくる。少し恐怖を感じる。見ると、海面そのものが上昇しているのだ。まるで「ポニョ」の映画みたいだ、と思う。だが、宿に戻る頃には、もう波はおさまり、海面は穏やかさを取り戻している。
 宿の部屋のいくつかを通り過ぎようとするが、どの部屋でもいくつかのグループが記念撮影をするように並んでいるので、邪魔をしないよう、ぼくは結局どの部屋も足早に通り過ぎて、元の部屋に戻ることにする。それにしても、みんな記念撮影の格好をしているが、カメラが見当たらないのが奇妙だ。

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