11月2日の夢(飲みに行って道に迷う)

 出張帰りの駅で詩人のM(男性)とW(女性)にばったり会い、飲みに行かないかと誘われる。「ちょっとだけなら」と言って、二人について飲み屋に入る。
 二人はすぐさま、それぞれのお酒を注文し、発泡酒のようなものがすぐ運ばれてきた。ぼくは飲めないので、「ウーロン茶でいい」と言うが、急にほかの客が立て込んできたため、お店の人には聞こえなかったようだ。三人の間でしばらく気まずい沈黙が続くが、ぼくが「まあいいや、やっちゃおう」と言い、手元にあった番茶の湯飲みをとり、乾杯の音頭をとる。三人のグラスが合わさった瞬間、Mはさっと自分のグラスを傾けて、自分の酒をぼくの湯飲みに流し込む。ぼくはそのままお茶で薄まったお酒を飲み、少しだけ酔いを感じる。
 二人と別れ、駅に帰ろうと歩き出すが、道に迷ってしまう。なんだかタイムスリップしたような街並みに入ってしまい、車など走っていない細いこの路地は本当に過去の時代なのかもしれないと思う。でも地元の人に「タクシーを拾えますか」と尋ねると、「裏に大きなお寺があるから、そっちへ行ってみたら?」と言われる。どうやら過去に戻ったわけではないらしい。
 確かに一本裏へ抜けると、そこには車がどんどん通る広い道があり、その向こうに寺院がある。MとWも加わり、タクシーを探すが、都会から離れた場所なので、流しのタクシーなど一台もいない。ひっきりなしに通る車に混じり、バスも何台か通り過ぎるが、みんな昔懐かしいボンネットバスで、満員のため、乗ることができない。どんどん時間が過ぎていく。

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