1月10日の夢(とつみえたすいこからの手紙)

 会社が休みになったので、一人でふらっとどこかに出かけようと思う。住んでいる町の市役所の出している広報誌に、ある海岸の名前が載っている。まだ行ったことがないから、ここにしよう。タクシーを止めて、行き先を告げると、運転手はものもいわずに走り出した。どんどん走っていく。どうもかなり遠い場所らしい。これは夢だと分かっていたので、夢を巻き戻すことにする。出かける前に、まず図書館で地図を見て、場所の確認をしよう。暖かい日和なので、図書館の庭にデスクが出ていて、そこが地図の閲覧席になっている。左端の席に老人がうつらうつらしている。ぼくはその老人を追い立てて、そこに座り、畳まれていた大きな地図を広げる。なんと、その海岸は房総半島の突端にあるのだった。行かなくてよかったと思う。
 名古屋城の入り口で友達と待ち合わせた。そこに行くには地下の洞窟を通らなければいけない。まず腰をかがめないと通り抜けられない天井の低い場所を通り、見通しのきかない突き当たりを直角に左に曲がると、急に広い洞窟になる。その奥が名古屋城の入り口で、入場券の売り場に一人の女性がいる。そこで友達を待つことにする。
 家に帰り、郵便受けを覗くと、一通の封書が来ていた。差出人の名前は女文字で「とつみえたすいこ」と書いてある。

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