6月20日の夢(地球と戦争)

 ぼくらは未来にいて、地球から遠く離れた星にいる。その星の学校の体育館のように広い場所で、小さな勉強机を夫婦に一つずつ与えられて暮らしている。ぎっしりと部屋いっぱいに並んだ机。その下にそれぞれの夫婦があちらからとこちらからと足を突っ込み、一人一個ずつの小さなクッションを敷いてごろ寝するのだ。
 そのぼくらが戦争をすることになり、戦地に赴く。戦場はぼくらの故郷、地球の日本だ。ぼくは少将の肩書を持つ指揮官として、偵察隊を率いている。バスに乗ろうとすると、バス停は道路の向こうにあり、歩道橋を渡らねばならない。もう老人なので、這うようにして歩道橋を渡る。年をとるとはなんて大変なことだろう。しかも、やっと乗り込んだパスだが、それは目的のバスとは反対に向かうパスだった。
 だが、結果的にそのバスは正しい方向へ向かっていたらしい。懐かしい名古屋のテレビ塔が見えてきた。そこはメコン川のような大河で、人々は船で行き交い、岸辺には貧しいバラックが立ち並んでいる。そのバラックに犬や猫が放尿している。その様子を外国人の観光客が物珍しそうにデジカメで撮影している。かつて繁栄した日本はなんと落ちぶれてしまったのだろうか。
 ともかく偵察だ。ぼくはテレビ等の近くの高校に、転校生を装って宇宙からの斥候兵を送り込む。

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