7月4日の夢(キュウリ)

 現代詩ゼミナールの担当者として会場に行く。受付に女性詩人のSさんが座っている。まだ開演前なのでいったん席を外し、会場に戻るとSさんの姿がない。だが、それは勘違いで、Sさんは受付を90度角度を変えて、別の場所に設営したのだった。
 どんどん会場には参加者が入ってくるが、一向に講演者が現れない。聴衆をかき分けてSさんのところへ行き、「今日は二人の詩人のどちらが先に話すの?」と尋ねると、「今、皆、隣の部屋で作戦会議をしていて、分からないのです」と言う。もう開演予定時間を10分以上過ぎているのに、困ったものだ。
 と思っているうちに、皆いつのまにか会場に到着したらしく、女性詩人が痩せた司会者の男性詩人の質問に答える形で、最初の講演が始まった。しばらくやりとりをして、女性詩人はいったん着席するが、また立ち上がり、「私は特にキュウリが好きです」と言う。一体なぜ唐突にキュウリなのだろう? 同じ疑問を感じたらしく、司会者はマイクを持ったまま、会場の奥まで見に行くが、キュウリは見当たらないらしく、怪訝な顔で戻ってくる。ぼくは隣席の妻にパンフレットを見せる。妻は「どこにもキュウリなんてないのにね」と笑う。

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