7月9日の夢(朗読会)

 ぼくと同期でS社に入った女性が朗読会を開くという。当日はあいにく行けそうにないが、別の日にぼくだけのために試演してくれるというので、妻と二人で聴きに行く。
 最初はちゃんとステージの上で朗読していたが、上演中に電話がかかってきて、中座。戻ってきてからは、しんどいので、演る方も聴く方も床に寝転がることにする。彼女が寝返りをうつたびに、スカートの中がしどけない。しかし、彼女は朗読には手を抜かず、最後までしっかりと読み終わる。
 終わって、時計を見ると夜の6時を過ぎている。ぼくはこれから浜松へ出張なのだが、泊まるホテルさえ決めていない。携帯でここから予約すれば、ホテルの電話番号も携帯に記録されるから便利だと思いつく。
 明日もぼくは浜松に泊まりで、明後日はいよいよ彼女のステージの本番だ。しかし、ぼくが27歳で途中入社したとき、彼女は新卒だったとはいえ、あれから37年も経っているのだから、彼女自身随分いい年のはずではないか。なぜこんなに若々しく見えるのだろう? そういえば、このステージはもともとは原宿にある小学校の教室で、このクラスの担任は新鋭女性詩人のBさんなのだという。
 東京の高架線を走る電車に乗っている。晴れた空が青くて美しい。電車は環状線らしくぐるぐると回るばかりで、ちっとも目的地に行きつかない。乗り間違えたのかもしれない。だが、なんて美しい景色だろう。

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