12月8日の夢(どこへも行けない)

 バスで皆とどこかへ行こうとしている。皆は小学生だ。ぼく自身は小学生かどうか分からない。ともかく、自由が丘あたりの住宅街に停まっていたバスにぼくらは乗り込む。
 座る席を探す。最初に見つけた空席は隣の子に「空いてない」と言われてしまう。別の空席を見つけ、隣の女の子に「誰かいる?」と聞くと、「わからない」という答え。とりあえずその席に座る。
 バスがまた停車し、ぼくは降りて、出版記念パーティーの受付に行く。ぼくの隣には一人の女性がいて、ぼくの連れらしい。受付の女性がぼくらに一枚の地図を渡す。四つ折りの紙を開くと、真ん中に大きく駅が書いてあり、会場までの行き方が書いてある。どうやらパーティーはその会場で行われるらしい。しかし、その駅は一体どの路線にあるのだろう? 連れの女性に「知ってる?」と尋ねると、「あなたが知ってると思ったのに」と言われる。しかたがない。タクシーに乗ってその駅の名前を運転手に告げ、連れて行ってもらおうと提案すると、彼女も喜ぶ。
 しかし、その地図の場所へ行ってみても、会場がどこなのか分からない。
 しかたなく、ぼくはひとり元の住宅街に戻る。バスの停まっていた場所で引率の男性教師二人が話をしていて、ぼくをちらりと見る。しかし、あのバスの姿はない。ぼくはもうどこへも行くことができない。

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