10月7日の夢(霊夢?)

 目覚まし時計がかしゃりと音を立てたので、半分目が覚める。少し遠くの方に女性の全身像が見える。どうもぼくの最初の婚約者の女性のようだ。彼女は数字をいくつか挙げて足し算か引き算をし、「こういう数字だから、あなたを手助けしましょうか」と言う。ぼくも同じような数字を挙げて計算し、「いや、こうだから手助けするのはぼくの方ですよ」と答えて、彼女の申し出を断る。
 その途端、ぼくの顔と接するくらいの至近距離に、水面から水しぶきをあげて別の女性の顔が突きだす。彼女は無言のまま、ぼくの顔を愛と憎悪が入り混じった顔で睨みつける。昔、ぼくが捨てた女の顔だ、と思い出す。真っ白な顔の彼女は水死体のようだ。
 恐怖でぼくは眼が覚めてしまい、時計を見る。起きる時間の10分前だ。すると、もっと遠方に黒いスーツを着た男性が立ち、ぼくをじっと見つめる。無表情のままで、何も言わない。ぼくと男性との間には越えられない距離があるようだ。そのとき目覚ましがなり、すべての幻影は消え去った。

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