12月3日の夢(受験生)

 ぼくは二人の女性と廊下にいる。二人は姉妹で、妹はみにくく太っており、姉は美しくてスタイルもいい。妹がぱっと大きく手を振ると、いきなり姉が消え失せてしまう。妹の持っていた大きな袋の中に隠れているのではないかと疑うが、中はからっぽである。ぼくと妹は「大変だ!」と叫んで、長い階段を駆け下りる。一階に着くと、椅子に姉が腰かけている。「ああ、よかった」とぼくは彼女の服の下に腕をさしいれ、抱きしめる。背中のやわらかな感覚が心地よい。しかし、彼女はぼくに「私たちは別れなくてはいけません」と言う。
 ぼくは受験生で広々とした教室にいる。そこにいるのは若い男性ばかりだが、みんな受験生というには大人のようだ。ぼくは最前列に座って、問題を解いていく。箇条書きになった問題はみな易しく、時間前にすべて解けてしまう。多分、見直すまでもなく全問正解だろう。それは他の受験生も同じ思いだったようで、がやがやと私語がうるさい。「美智子さまの後ろに並んだ方がよかったな。警備員がいるのは、そこからだろうから」という声も聞こえる。試験は実際に問題用紙が配られた時間から正確に何分と決められているようで、いつが終わりなのかわからない。まして、ぼくは最前列なので、皆の様子がわからない。ふと振り返ると、数人を残してみんな教室を出てしまっている。とっくに休憩時間になったのだ。周囲に何人かの年取った制服姿の警備員が立っている教室を、ぼくは勢いよく走り抜け、玄関に出る。そこには靴はなかったが、下駄があったので、それをつっかけ、ぼくはトイレに向かって駆け出す。

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