12月22日の夢(死を運ぶ蝶)

 未来の地球。各都市は宇宙から侵入する敵に対抗するため、堅固な防壁に囲まれており、秘密のゲートを通してしか出入りできない。ぼくの隣にいた少し頭の薄くなったリーダーが突然言う。「何かが入ろうとしてゲートのところに来ている。入れてやろう。内扉をすり抜けて、中に入ろうとさせなければいいんだ」。ぼくはリーダーの男の後について、ゲートへと向かう。驚いたことに、ぼくの家の風呂場の裏口が、ゲートだった。そこを開けると、一羽の蝶がするりと入ってきた。ぼくは慌てて、屋内に通じる内扉を閉めようとするが、蝶はいつのまにかそれをすり抜けて入ってしまった。これは致死量の毒を持つ蝶に違いない。取り返しのつかないことをしてしまったと思う。
 T社長らが全社をあげて、夜の駅のホームでリンゴを売りさばいているので、気が進まないが手伝いに行く。専務はぼくにその様子を絵に描き、エクセルで売上表を作るように言う。「ぼくは絵は下手です。エクセルも使いこなせません」とぼくは言って、さっさと帰ろうとする。だが専務は高圧的に「何を言っとらっせるんですか。エクセルなんか誰にでも使えるじゃないですか」と言う。社員たちも黙々と仕事をしながら、冷たい目でぼくを見る。今日は徹夜の作業になりそうだと観念する。

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