3月8日の夢(デパート勤務)

 ぼくはデパートに勤務しており、今日は休日出勤している。フロアは殆ど消灯され、真っ暗に近い。「トイレはできるだけその階ですませてください。ほかの階へのドアは施錠してあります。釘などで無理やり開けないでください」と館内放送が流れる。見ると、ドアの鍵を実際にがちゃかせちゃと開けようとしている男がいる。
 ぼくはこのフロアのトイレに行こうとする。トイレの前は劇場の階段席のようになっている。暗闇の中、階段席の背もたれの上をたどって下まで降りる。だが、一番下の席まで降りても、そこから床までは相当の距離がある。しかたなく、また椅子の背もたれをたどって上までのぼるが、最後の段でぼくの靴が何かに引っかかって、抜けなくなってしまった。じたばたしながら暗闇に目を凝らすと、だんだん目が慣れてきた。今まで無人だと思った階段籍の椅子には、顔の見えない男たちが黙ったまま座っているのが、ぼんやりと見えてくる。このまま足を抜けば、お客さまである男の顔を思いきり靴で蹴ってしまうだろう。ぼくは一体どうしたらいいのだろうか。

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