7月2日の夢(インドで靴をなくす)

 インドに探検隊の一員として行き、列車の最前部に乗っている。トンネルから出たとたん、左側から何人もの男たちが現れる。そのうちの一人の太った男が列車に気づかず、線路の上に踏み出す。はっとするが、すんでのところで男は列車に気づいて、跳ねられるのを免れる。
 荷物を持って、宿舎へ移動する。ぼくは自分の担当する大切な仕事の資料を片手に握っているが、それは少しずつ手からこぼれ、どんどん失われていく。
 宿舎ではぼくはいつも一人で、することがない。他のメンバーのいる大河の方へ行ってみる。足首まで泥水につかる岸辺で、ぼくは自分の靴を脱いだはずなのに、見当たらない。盗まれたのだろうか。他のメンバーに問いかけるが、みんなぼくを無視する。インドにいるんだから、靴なんかなくてもいいかと思い直す。
 隣の男はさっきから電話ばかりしている。リース会社と冷房室を借りる交渉を延々としているのだ。いつのまにか他のメンバーがいなくなり、宿舎でぼくはまた一人ぼっちになる。みんな、食事に行ったのかもしれない。窓を見ると、蜘蛛の巣がいっぱいだ。寝転がって、何のためかしらないが、天上からつりさげられた板切れのようなものを蹴飛ばして、振子のように揺らす。隣の男がぼくを見る。もしかしたら、これは貴重な標本なのかもしれないと思い、慌てて揺らすのをやめる。

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