12月24日の夢(電車で何かを落とす)

 仕事で大分県らしいところに出張している。映画館で映画を二本見る仕事である。途中でロビーに出て、ソファーに座っていると、上司から電話がかかってきた。上司は詩人のG氏である。「困ったことがある」と上司は言う。ぼくの書いた記事にミスがあったというのだ。書き直さなければいけないのだが、どう書き直せばよいのか分からない。電話取材をすませたら、すぐに夜の飛行機で帰ろうと思う。
 とにかく空港に行こうと、電車の停留所へ行く。山中の森にある停留所に着くと、ちょうど二両連結の電車が発車したところで、ぼくの目の前でカーブを大きく切って、遠ざかっていく。制服を着た駅員が赤い旗を横にして、線路の横断を禁止しているが、ぼくを見て、「まあいいや、渡れ」と言って、ぼくを通してくれる。
 いさのまにか電車に乗っている。しかし、ここは本当に大分なのか。空港は大分空港がいいのか、それとも他の空港の方が近いのか、こんな遅い時間に東京へ帰れる飛行機があるのだろうか。それに、チケットを持っているのだろうか。そう思って、ポケットを探るうち、胸のポケットから何かが飛び出して、音を立てて床に落ち、遠くの方まですべっていくのが見える。

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