4月10日の夢(大洪水)

 帰宅してみると、台風が激しさを増していた。サッシ窓の向こうは大嵐だ。しかも庭は濁流であふれ、塀の向こうから押し流されてきたパトカーが、ぼくの部屋に正面から向かってくる。ぼくは逃げ出そうとするが、腰が抜けてしまって動くことができない。たちまちパトカーはサッシのガラスを木っ端みじんに突き破って、部屋に突っ込むが、幸いにしてぼくは無事だ。「まさかパトカーが来るとは……」とぼくは呟く。振り返ると、大きな四角いちゃぶ台を、さざえさん一家のようなぼくの家族が囲んでいる。ぼくの知らない人たちだが、それは間違いなくぼくの家族だ。「どこからこんなに大量の水が来たのだろう?」というぼくの問いかけに、「多摩川からだよ」と家族が答える。水にあふれた庭は深い青と緑で、対照的に白と黒の壊れたパトカーがとても目に鮮やかだ。

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