12月1日の夢

 ケーキを買いに行った。ケーキ屋さんには年寄りの店主が白い上っ張りを着て、店番している。ぼくは欲しいケーキについて詳しく記入したノートをショーケース越しに店主に渡す。ノートには中央に水平に引いた手書きの一本の線があり、その上と下とにぼくの欲しいケーキがイラスト付きで描写してある。
 ぼくが「ケーキは千円ですよね」と言うと、店主は「1万円ですよ」と答える。えっ、ケーキってそんな高いんだっけ?! と絶句していると、店主は「ケーキ2個で1万円ですよ」と言い直す。ぼくは慌ててノートを指差し、「ケーキは1個です。ノートには二通りのやり方で一つのケーキを説明しただけです。今までだって、そうしていましたよ」と主張する。店主はノートを前の方にぱらぱらとめくりながら、「まあ、今までそうしていたならしょうがないか」と不満そうだ。店主の手元のテーブルには生クリームとフルーツがたっぷり乗った、巨大プディングのような形をしたおいしそうなデコレーションケーキが作られているところだ。

カテゴリー: パーマリンク