1月5日の夢(留学生の集い)

 東京にインドネシア系の留学生が沢山暮らすようになった。しかし、なかなか日本の習慣になじめず、苦労しているという。今日はそんな彼らのために交流パーティが開かれるというので、ぼくも初めて参加することにした。
 会場は既に沢山の留学生たちで賑やかだ。長いベンチが沢山置かれており、真ん中あたりに一つだけ誰も座っていないベンチがあったので、ぼくは飲み物片手にそこに座り、にこにこしながらみんなを眺める。彼らと日本人との異文化衝突で今話題になっているのは、彼らが椅子をハサミで切り刻む習慣を持っていること。それで日本の人たちとの間でトラブルになることもあるという。ぼくはそんな日本人ばかりではないことを示そうと、小さな一人掛けの椅子をハサミで切り刻む。けれど、会場で他にそんなことをしている人はいない。もう椅子を切り刻むことは留学生たちもしなくなったのだろうか。
 壁際のベンチにボランティアで参加したらしい日本人男女の姿がある。ぼくも彼らの近くに行くと、そこに電子ピアノが一台置いてあった。蓋を開けようとしてうっかり鍵盤にさわり、大きな音を出してしまう。電子ピアノの内部は洗濯機の中のようで、そこに色とりどりのビー玉のようなものが沢山詰まっている。ぼくはそれらを取り出し、隣にいた日本人の初老のおばさんに渡すが、ビー玉は後から後から出て来て、きりがない。おばさんは「これを容れるものはあるの?」とぼくに尋ねる。ぼくは「いや、ないだす。仕舞う場所がないから、このままピアノの中に入れた方がいいですかね」と尋ね返す。おばさんが「その方がいいわよ」と言うので、ぼくはせっかく取り出したビー玉をまたピアノの中に戻していく。

カテゴリー: パーマリンク