1月5日の夢(名刺と渡り鳥)

 会社で残業をしていると、声高に会議をしている部屋がある。一番玄関に近い会議室に暴力団ふうにも見える若い男たちがぎっしりと詰めかけているのだ。奥の自分のオフィスに戻ると、そこは半分壁がなく、外気にさらされているので、とても寒い。空を見上げると、渡り鳥の大群が飛んでいるのが見える。「気だ! 季節が変わるんだ!」という声が聞こえる。ぼくははっと我に返り、夢中で慌てて渡り鳥の写真を撮る。
 そこへ人相の悪い男が一人でやってきて、挨拶もなしにいきなり、ぼくの詩作についてインタビューを始める。明らかに会議室にいた男たちの一人だ。一通り答え終わった後、ぼくは男に「名刺、いいですか?」と、身分の証明を求める。男が「うん、別にいいよ」と答えるので、ぼくもスーツのポケットから名刺入れを出すが、中に入っているのは全部他人の名刺だ。隣の部屋に探しに行くが、そこにもぼくの名刺はない。
 オフィスに戻ると、男の姿は消えていて、「明日、静岡県まで取材に行け」と指示が出る。時計を見ると、もう夜の11時半だ。家に帰るのもやっとなのに、また明日は早起きか。やれやれと思う。

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