3月10日の夢(屋上の待合ロビー)

 帰宅しようと電車に乗る。一両だけの電車だが、真ん中で二つの部分に分かれている。前側は乗客で満席だが、後ろ側はがらんとしているので、後ろへ行くと、床も座席も酔っぱらいの吐しゃ物で一面汚い。これでは座れない。すぐに駅員たちが箒と塵取りを持って乗り込んできて掃除を始めた。
 電車が発車してからふと気づくと、窓の外は寒々とした山深い風景である。反対方向に乗ってしまったらしい。帰宅時間にはまだ時間があるので、焦ることはないと思い、次の駅でゆったりと反対ホームの電車に乗り換える。
 帰宅途中、知り合いのいるマンションに立ち寄る。だが相手が不在なので、屋上にある待合ロビーに行く。そこは人でいっぱいで、勝手にどこかから持ち出してきたような、不揃いなソファーが沢山並べられているが、満席である。話し声もうるさい。同じマンションに住む初老の婦人が現れ、「うちで食事していきますか」と尋ねるので、うっかり「はい」と答えてしまう。しかたなく待合室で待ち続けるが、いつまでたっても誰もぼくを呼びにこない。

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