7月22日の夢(Hくんの来訪)

 学生時代からの友人であるHくんがわざわざ新幹線で会社を訪れてくれた。彼は今ではイラストレーターになっており、ぼくが制作している楽器カタログのために、山のような資料をもとに、さまざまな楽器のイラストを描いてくれている。ぼくは出来上がった作品をチェックするが、和太鼓を描いた一点だけ、太鼓も、それを叩く少女も、画面の奥に位置しているのが気に入らず、ダメを出す。
 今日は日曜出勤をしているのだが、ぼく以外の社員たちも夕方を過ぎても退社せず、社内はとても活気がある。部屋は和室のようで、デスクではなく、皆座卓を囲み座って仕事している。Hくんが夕食のためか、席を外してしまったので、ぼくは壁面に設置されたマルチモニタースクリーンで遊ぶ。壁の右下に大きめのスイッチ程度の長方形のタッチパネルがあり、そこを指でさわるとどんどん画面が変わっていくのが面白い。こんな新奇な設備をHくんに見せてやりたいなと思って触れているうちに、ぼくの操作がまずかったのか、モニターのいくつかが点灯しなくなり、室内照明も半分消えてしまった。
 かたわらにいた同僚の女性が「一色さん、21,22,23の三日間、社長やってくれる?」と尋ねてくる。多分、クライアントとの交渉の際、ぼくに社長役として同席してほしいということなのだろう。ぼくは「いいよ」と答えて、階下に鞄を取りに行く。しかし階下にあったのは鞄ではなく、紙バッグだった。中を探しても、社長の役名を書いた名刺入れが見当たらない。おまけに背広も一部が裂けている。これでは社長役はできないだろうと不安になる。
 そこへHくんが帰ってきた。部屋の入り口に同僚の男が寝転んでいるので、彼は男をどかそうと「すみません」と声をかけている。ぼくは「どくわけないから、勝手に跨いでくればいいよ」と言い、彼もそうする。近くにやってきた彼に「さっきの和太鼓の絵を見せて」と頼むが、どこを探してもその絵だけが見つからない。

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