4月12日の夢(コインを拾う)

 ビルの裏階段を降りた角地に泥にまみれてコインが落ちているのを見つける。一枚拾うとさらに一枚。それを拾うとまた一枚が見つかる。泥を拭ってポケットに入れる。すると五百円玉が目に入る。急いで拾うと、それはコインではなく、金属の破片だった。がっかりしていると、裏口から顔を出した女性に、何をしているのかと声をかけられる。焦ってごまかす。

 北海道を団体で旅行している。会社の社員旅行らしい。列車の手前側にカーテンで仕切られた区画があり、ぼくはそこに置かれたベッドにひとりで寝ている。「〇〇さんも歌っている」という声が上がったので、カーテンを開けると、左手の窓際のベンチ席には社員たちが座り(その中には楽しそうな妻もいる)、右側の壁にもたれて中年の役員たちが立っている。賑やかな歌声が聞こえ、二人ともマスクごしに口が動いているので、確かに歌っていると確認できる。普段から強面で知られる役員たちだけに、社員たちは歌謡曲を歌う姿との落差を面白がって大声ではしゃいでいる。

 手にしたパンフレットに温泉につかるタンチョウヅルたちの写真が載っている。ページを開くと画面は動画になり、人間たちとツルたちが首だけ温泉の水面から出しているのが見える。ツルたちは長いくちばしを伸ばして、人間たちの口の中からおいしいものを強引にかすめとって食べている。

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