8月11日の夢(詩人たちの集会)

 夜、職場から現代詩の集まりに行くため、バス停に並ぶ。そこは辺鄙な山あいで、怖そうなおじさんおばさんたちが、バスが来ないことにしきりと文句を並べている。バスもタクシーも来ないので、ぼくは結局徒歩で会場に遅れて着く。二人の中年の婦人が受付に座っている。会場は超満員だ。一番後ろに立ち見のできるスペースがあると思い、そこへ行くが、意外に座席は空席が多い。

 着席すると前後から初老の詩人たちがしきりに話しかけてくる。ぼくはその一人から紙片を受け取り、そこに蝶についての奇妙な詩を手書きし、彼らに読んで聞かせる。集会の議長に促され、ぼくもスピーチすることになる。「私は会計をやらせていただいていますが、あまり役に立たない会計で……」と言おうとして、「役に立たない警戒で……」と言い間違え、会場はなごやかな笑いに包まれる。

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