実家の隣の家で暮らすことになった。ところが洗濯してもらったばかりのシャツをまた失敗して、赤いシチューの汁で汚してしまう。大声を出して家人に訴えるが、なかなか窮状を分かってもらえない。実家に向かって路地を走る。と、ぼくを追い抜いて疾走する若い男がいる。あいつには以前も出会ったことがある。追いかけるが、既に男の姿はない。
実家の前には小さな広場がある。その空中に赤い巨大な蜘蛛のような怪物がいて、風にゆらゆら揺れている。そして、いきなりぼくに飛び掛かってくる。こいつは蜘蛛型ロボットだ。寸前に逃れて、実家に駆け込むと、そこにはぼくの母と妻、さっきの走る男の三人がぼくを待っている。ぼくは突然激情にかられ、「みんな、ぼくがスマホを持つからいけないんだ。こんなもの返すよ」と叫ぶ。母が感動して、ぼくを抱擁しようとする。ぼくは「そんなこと、どうでもいいんだ!」となおも叫んで、母の手を振り払う。