妻と二人、タクシーでホールに乗り付ける。運転手はぼくの顔を覚えていて、「ちょっとの間に随分やせましたね」(もしかしたら「随分太りましたね」だったかもしれない)と声をかけてくる。
ホールの階段を昇り、三階あたりのドアを開けると、空中庭園のようなベランダに出る。椅子が並べられた一角に一台のベッドが置かれていて、少しぼけているらしい白髪の老人が寝ている。しばらく観察したが、ぼくらに危害を加えそうな様子はないので、ぼくらは椅子に座り、お弁当を食べることにする。
妻と二人、タクシーでホールに乗り付ける。運転手はぼくの顔を覚えていて、「ちょっとの間に随分やせましたね」(もしかしたら「随分太りましたね」だったかもしれない)と声をかけてくる。
ホールの階段を昇り、三階あたりのドアを開けると、空中庭園のようなベランダに出る。椅子が並べられた一角に一台のベッドが置かれていて、少しぼけているらしい白髪の老人が寝ている。しばらく観察したが、ぼくらに危害を加えそうな様子はないので、ぼくらは椅子に座り、お弁当を食べることにする。