6月16日の夢(舩の上のコンクール)

 港に係留された豪華客船を舞台に行われるピアノコンクールに取材に行く。あれ? ぼくはもう退職して、取材に行かなくてもいいのではなかったか。とにかく船に乗らなくてはいけないのだが、毎年乗船のしかたがわからず、甲板から埠頭につながれているロープをつたって、ターザンのように這い上ることにしている。今回もそうしようとしたが、ロープをよじのぼることができず、ゆらゆら揺れているところを、歩いてきた青年に見とがめられてしまう。青年に事情を話し、改めて見直すと船にかかった乗船用の屋根付き階段が目に入る。試しに上ってみると、ちゃんとコンクールの会場に出られた。今年は友人のピアニストTさんが出場する。ピンクのドレス姿が美しい。コンクールはテレビ中継されていて、コマーシャルで中断される。だが、そのコマーシャルの中でも彼女が出ているので驚くが、よく見るとピンクの服を着た別人だった。さて、本物のTさんを見ると、ドレスの胸元からどきどきするほど中が見えてしまう。彼女に注意してあげようとするが、よく見るとそれも錯覚だった。もう取材も終わり、船を降りてよいのだが、少しでも彼女のそばにとどまっていたいと思う。

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