9月19日の夢(撮影所)

 撮影所を見学に行く。スタジオではテレビドラマの撮影中だ。最近の新機軸として、ドラマの本番中にセットの中で、出演者のすぐそばで自由に見学できるようになっている。当然、自分も画面に映るわけで、いつもはテレビなど見ないぼくだが、これは見ないわけにいかないなと思う。そんなスタジオのひとすみでじっと座っていたら、出演していた猫がぼくにおしっこをかけた。でも床に水たまりができただけで、ぼくのズボンは無事だ。出演者たちに失笑されてしまった。そのうち、ぼくも出演者の中に混じり、演技を始める。ここは研究所で、来客の外国人に上司がぼくのことを「イッシキ・マコト」と紹介してくれたのに、ぼくは上がってしまい、「マイ・ネーム・イズ・ミスター・マコト・イッシキ」と言って、握手する。そのあと、何と言って挨拶したらいいか分からず、日本語で「どうぞよろしく」と言う。
 撮影後、帰途につく。みんなが殆ど垂直に近く、足がかりのない白い岸壁をつたっていくので、ぼくも後に続く。しかし、潮が満ちてきて、ぼくは途中で進退窮まってしまう。前方を行く人たちは海水の中にもぐって、洞窟の中に難を逃れ、脱出方法を話し合っている。女性詩人Wさんの顔も見える。みんな涼しい顔だ。ぼくはとてもそんな真似はできないので、じりじりと崖を後退しようとする。

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