7月11日の夢(タクシーとバス)

 土曜日の午後なのだが、タクシーに乗ってロケ地へ行き、撮影に立ち会う。こんな苦労をしても、報われることの少ない仕事だなあと思う。
 同僚のOさんが請求書を書いている。見たことのない社名で手数料が90万円計上されている。なんと、それはぼくの報酬分なのだという。「これでいい?」と問われ、ぼくは自分の苦労がすべて報われたような気持になる。
 この場所での撮影が終わり、クルーはさらに別の場所に移動するらしい。だが、ぼくは「悪いけど、ぼくはここで帰るよ」と言って、Oさんと見知らぬ男性スタッフ二人に任せ、現場をあとにする。
 先輩詩人のF氏がぼくの詩作の秘密について、推理を聞かせてくれる。「きっと一色さんの世界には一台のリムジンバスが走っているんだと思いますよ」。ぼくは「いや、実際にはバスは走っていませんが、確かにぼくの詩にはいつもバスが出てきますね」と答える。

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