9月6日の夢(終戦直後)

 今は終戦直後の混乱期だ。生き残った人は生活するのに必死だし、生きているのか死んでいるのか消息不明の人も多い。
 新幹線から浜松駅に降り立つと、詩人のN氏が改札の周りで雑用係をしている。彼も生きるのに必死なのだ。その点、ぼくは大きな会社に入社できたので、今日からもう夏休みに入れる。わが身の幸せを感じる。会社に戻ると、みんなもう休暇に入ったらしく、がらんとしているが、暗い部屋の中で二人の女性がすやすや寝入っている。一人は堀北真希ちゃんだ。このまま鍵をかけて退社するわけにもいかず、どうしたものかと思案する。とりあえず電気をぱっと点けてみる。二人は一斉に目を覚ました。やれやれ。
 街に出る。女性詩人のAさんとHさんが、消息不明で死んだものとあきらめていたIさんが生きていたとわかり、涙を流して喜んでいる。ぼくも感激して大泣きする。感激したら地面から足が離れ、空中浮揚してしまった。

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