11月23日の夢(ラッパを吹く3人の黒人)

 マンションの自宅にいる。妻は本の山に凭れて読書中。ベランダには民族衣装に身を包んだ黒人3人がこちら向きに並んでいて、アルペンホルンのようなものを練習している。ハーモニーをつけて「プップクプップップー! プップクプップップー!  プップクプップップー!」と1オクターブずつ上げて3回吹くのだが、一人詰まったような音になったなと思うと、それが三人に次々伝染して、最後はひどい騒音になる。三人とも部屋にラッパの開口部を向けているので、そこから彼らの唾が飛んでくるのではないかと気になる。よく見ると、彼らもそれを考えているらしく、ラッパにはガーゼでマスクのようなものがしてあるのだが、それが「プップクプップップー」とやるたびに息でふくらみ、しゅーっと白い湯気が噴き上がる。そして部屋の中がしだいに彼らの口臭でいっぱいになる。これでは臭くて、昼寝もできないなと思う。
 美術館から出てきたところで、中に脱いだ上着を忘れてきたことに気づく。入り口で切符もぎりをしている係員にその旨を告げて、もう一度入場し、前庭を走って横切ろうとする。途中にポスター大の3枚のイラストのコピーが並べて置いてある。これもぼくが置き忘れたものだ。美術館の建物に入ると、確かに玄関のテーブルの上に上着が置かれていた。やれやれと思い、それを手に取ると、裏地はほつれているし、変な緑色の布がえりに縫いつけてあるし、かなりくたびれている。こんなひどい上着を身につけていたのかと、びっくりする。

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