6月4日の夢(水平移動するエレベーター)

 新しい病院長を公募することになり、三人から応募書類が寄せられた。現院長を中心にぼくらはロビーで、選考会議を開いた。院長は一人の書類を指して、「こいつは院長より舞台監督がふさわしい」と言う。舞台監督は院長に次ぐ地位の役職である。だから、あとの二人のうちどちらかが新院長になるわけだ。
 しかし、なかなか選考が終わらないので、休憩してぼくは外に出る。外はさびれた漁師町だ。もう夜の十時過ぎなので、今夜は帰宅できないかもしれない。
 ロビーに戻ると、もう会議は終わったらしく、ぼくの属する営業部のスタッフは誰もいない。知らない顔の人ばかりだ。そこへのっそりと元野球監督の野村さんが現れ、ぼくを見て、「この時期になると、いつもいるな」と声をかけてくる。「この時期にはいちもヤマハ会がありますからね」と、ぼくは答える。
 ぼくも帰宅するため、一階に降りようとエレベーターに乗る。するとホテルのボーイが乗ってきて、「この時間はエレベーターは○○と××の間を永遠に往復するだけです」と言う。構わず乗っていると、エレベーターは長い時間水平移動し、別の町でようやくドアが開いた。そこもまたさびれた漁師町だ。

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