2月12日の夢(ぼくはスパイ)

 電車が駅に停まった。駅名がよく見えないが、ここはぼくの住む狛江らしい。ちょっとうろうろしてから、ホームに降りる。どこかで休みたいと思う。
 駅前に旅館がある。勝手に上がり込むと、空き部屋がある。中に入って、スパイの七つ道具をチェックする。作業はすぐに終わり、帰ろうとすると、空き部屋に電気がついていたことで、従業員に気づかれたようだ。急いで部屋の出入り口に行く。
 出入り口のドアはマジックミラーになっていて、鏡の向こうにこちら向きに正座する女性の姿が見える。この旅館のおかみだろうか。ぼくの方からドアをがらりと開け、旅館の外に出て近くの住民たちもまじえ、みんなに事情を説明する。どうやらあの部屋を定宿にしている男がいて、今日も深夜にその部屋に入り、明け方に出て行ったため、部屋がたまたま空室になっていたらしい。どうもその男には怪しいところがある。きっとぼくの同業者かライバルのスパイだろう。
 ぼくの傍らに鏡のついた広告台のようなものがあるが、そこに何か黒いものがぱらりと落ちた。拾い上げてみると、スパイ用の盗聴器か何かだ。ぼくのものか、男のものか分からないが、何気ない顔をしてポケットに入れる。

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