10月27日の夢(宝物の地図)

 会社の二階のオフィスに戻る。手前と奥に二つの部屋があり、手前は広く、奥は狭い。ぼくは手前の部屋だが、そこにはぼくと女性社員の二人のデスクしかない。その女性社員が自分のデスクを奥の部屋に移動させてしまったので、ぼくは広いがらんとしたフロアを独り占めすることになった。きっと奥の部屋はぎゅうぎゅう詰めに違いない。
 いったん外に出て、街路を歩く。ほとんど人けはないが、ここは原宿の竹下通りだ。会社に戻ろうとするが、何度竹下通りを往復しても会社の建物がない。同僚の三人の男性社員に出会ったので、会社の場所を尋ねると、「この建物に乗っ取られてしまったのですよ」と言って、ある建物を曖昧に指差す。彼らのあとをついていくと、カフェに入った。社屋がないので、そこをオフィス代わりに利用しているらしい。
 ぼくもカフェに入って、入り口から一番近い丸テーブルに席をとる。ぼく自身も洋服や鞄、紙袋などの大量の荷物を持っているが、テーブルの上にも先客が置き忘れたらしい書類の山がある。中でも目についたのは一枚の地図。どうやら宝物を埋めた場所を示すものらしい。ぼくはあたりを伺い、こっそりと地図を自分の紙袋の大量の書類の中に押し込む。
 そこへ頭の禿げあがった初老の男が現れ、「ここに書類を置き忘れた。誰か知りませんか?」と尋ねる。ぼくは知らん顔をして、慌てて外に出る。慌てていたのど、雨でぬかるんだ舗道に上着を落としてドロドロにしてしまうが、それでも宝物の地図はきちんと持っている。

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