3月29日の夢(市ヶ谷の水辺リゾート)

 東京・市ヶ谷の仕事先に荷物を届けるため、久しぶりに総武線の電車に乗った。車内は満員で、ぼくは黒いスーツケースと大きな段ボールを床に置いて、立っている。駅に着いたので、スーツケースを置いたまま段ボールだけを抱え、進行方向右側の出口からホームに降りる。スーツケースは後で回収すればよいと思う。ところが駅の感じが微妙に違う。市ヶ谷駅は進行方向左側から降りるのではなかったか。そうだ。ここは市ヶ谷駅ではない。四谷と市ヶ谷の間に新駅ができ、そこでリゾート開発が行われているはずだ。慌ててもう一度車内に戻る。電車が走りだすと、窓から緑豊かな丘陵に囲まれた広大な入り江が見える。都心だった四谷と飯田橋の間が、海と山のある大自然の風景に造り替えられているのだ。いつのまに東京はこんなふうに改造されたのだろうか。ぼくは驚きながら新しい市ヶ谷駅のホームから、鬱蒼と茂った山道を段ボールを両手に抱えて下っていく。

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